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インフルエンザにかかったらすること、かかる前にすること


寒く乾燥した季節になりますと、インフルエンザについてとても気になると思います。そこで、インフルエンザにかかったらすること、かかる前にすることを、まとめてみました。 

インフルエンザにかかったらすること、かかる前にすること

<インフルエンザにかかったらすること>

1.医療機関の受診

寒く乾燥した冬の季節に、寒気悪寒、発熱が出てくると、インフルエンザにかかってしまった可能性があります。かぜ程度でも、少し発熱、咳が出てきた程度でも、感染を広げないために、仕事や学校を休んで、医療機関の受診をして下さい。


発症してから48時間以内に抗インフルエンザ薬を使用することで、症状を軽減が期待できます。しかし、受診が早すぎると、検査で陰性となってしまい、インフルエンザであるという診断が下せない場合があります。タイミングが難しい場合がありますが、発症後しばらく経ってから検査する事が理想です。医療機関で正確な診断が下せないと、薬を処方できないからです。

ウィルス

写真AC ウィルス

発症後6時間や12時間後に受診が理想等、諸説言われていますが、発症した時間が正確に分からないので、結局、受診するタイミングが難しくなります。とりあえず、症状が出たら受診してみるしかありません。


医療機関に受診される際は、他の患者と別の部屋に隔離されたり、診察までに外で待つよう言われる場合がありますが、他の患者、医療従事者にインフルエンザを感染拡大させないために措置ですので、辛い場合があるかもしれませんが、出来る限り従って下さい。

 

2.症状

インフルエンザウイルスに感染しますと、約1~3日の潜伏期間を経て、インフルエンザを発症します。インフルエンザの症状は、寒気悪寒、突然の38℃以上の「高熱」や、体の節々が痛い、筋肉痛、頭痛、全身倦怠感、食欲不振、咳、のどの痛み、鼻水等、全身的な症状と呼吸器症状が強く出ます。

通常は、放っておいても10日前後で自然治癒しますが、症状は辛く、肺炎や脳症等を合併して重症化してしまう事もあります。

 

3.治療


☆インフルエンザウィルスに対する薬物治療


インフルエンザウイルスは増殖のスピードが速く、通常、症状が出てから48時間以内に薬物治療を行います。薬物治療でインフルエンザウィルスの増殖を抑えて、症状を軽減します。処方された薬は、症状が改善されても、使いきる事が基本です。


※薬

西洋薬
タミフル:特徴 内服薬 1日2回5日間 家族がインフルエンザにかかった時等、予防で服用する事が可能
リレンザ:特徴 吸入薬 1日2回5日間 家族がインフルエンザにかかった時等、予防で吸入する事が可能
イナビル:特徴 吸入薬 1回吸入するだけで良い 家族がインフルエンザにかかった時等、予防で吸入する事が可能
ゾフルーザ:特徴 内服薬 1回の服用で良い 予防としての投与は認められていない。
ラピアクタ:特徴 注射薬 重症例に点滴静注 予防としての投与は認められていない。
アビガン:特徴 パンデミックインフルエンザに対する薬剤 国の判断で投与可能

黄色痰などがあり、細菌の二次感染が疑われた場合は、抗菌薬が処方される可能性もあります。 

薬の服用

写真AC 薬

漢方薬
麻黄湯:インフルエンザ初期に適応がある。
メリットは、悪寒発熱、感冒に適応があるため、インフルエンザの検査が陰性となっても処方してもらえる可能性がある。デメリットは、胃腸の弱い人、重症高血圧、排尿障害などある人は、飲めないと判断される場合がある。寝る前に飲むと眠れない可能性がある。

 

漢方外来を受診された場合は、医師の判断でインフルエンザに適応のない漢方薬が、東洋医学的応用として処方される可能性があります。

 

☆高熱に対して

 

発熱は、インフルエンザウィルスに対する体の免疫応答です。体がインフルエンザウィルスと戦っている証拠ですから、微熱の場合は熱を下げる必要はありません。むやみに熱を下げますと、ウィルスが体内に生き残り、治るまで時間かかる可能性があります。
高熱(38度5分以上)の場合は、脱水、体力低下を危惧され、解熱鎮痛剤が処方される場合があります。

写真AC 体温計

注意!解熱鎮痛剤は、インフルエンザの際の発熱に使用できない種類の薬があります(脳症誘発等の理由で)。市販薬や、家に余っている解熱鎮痛剤を自分の判断で服用するのは止めましょう。必ず、インフルエンザで受診した際に、医師から処方された解熱鎮痛剤を服用しましょう。

 

 4.過ごし方

☆安静


安静にして休養をとり、充分、睡眠をとって下さい。

 

脱水対策


高熱が出た場合、発汗等で水分が普段より体の外に出やすいため、脱水症状が起こる可能性があります。そのため、こまめな水分補給をする必要があります。ミネラル分も同時に服用する事が望ましいので、イオン飲料や経口補水液で水分補給する事が理想です。インフルエンザにかかってから、購入するのは辛いですから、経口補水液をあらかじめ常備しておく事も1つの方法です。

 

☆食事


体力低下を防ぐために、食べやすい時に、食べやすいものを、できる範囲で食事をとりましょう。どうしても食事をとれない、吐き下しがひどい時は、受診して下さい。


☆外出を控える


治療により、熱が下がり症状が改善したとしても、インフルエンザ発症後3~7日間は、インフルエンザウイルスを体から排出している可能性が考えられるため、感染拡大を防ぐために、むやみな外出は控えてください。


☆咳エチケット


他者に、うつさないために、必ずマスクを着用して下さい。
飛沫感染(ウィルスの飛散が原因の感染)による感染拡大をある程度防ぐ事ができます。マスクがない場合は、咳をする時はティッシュを口にあてて行うなどして下さい。

写真AC 咳エチケット
家族にうつさないために


・家族や周りの人に感染させないために、マスクする。


・個室で過ごし、家族との接触回数をなるべく減らす。


・インフルエンザウィルスが活発になる乾燥した環境を作らない→加湿器の設置。


・清潔にするため、できれば1~2時間ごとに換気をしたいところですが、異常行動の対策を考えると、換気するのではなく、空気清浄機の方が良いと考えられます。


・ドアノブ、照明のスイッチ、手すり、椅子、テーブル、トイレのレバー、便座など手の触れるところを頻繁に手指用アルコール消毒液で消毒する。(インフルエンザウィルスにはアルコール消毒が有効)

 

異常行動に対する対策

 

インフルエンザが発症した場合は、インフルエンザという病気自体に異常行動が起こる可能性が示唆されているため抗インフルエンザ薬を使用していなくても、異常行動(うわごと、動き回る等)が起こる可能性があります。発熱してから2日間は、できるだけ一人にならないようして下さい。特に、子供場合は、保護者が見守る等を行ってください。

 

転落などが起こる重度の異常行動は、小児、未成年者に多いと言われています。異常行動により興奮して外へ出ようとした等の例が存在するため、特にマンション等、高い階で住んでいるの場合、玄関や窓、すべての出入りできる場所を施錠して下さい。その他、ベランダに面していない部屋で寝る、一戸建ての場合は、1階で寝る、等の対策があります。

 

5.インフルエンザの診断から学校、職場への復帰までの期間

 

小児、学生の場合、インフルエンザにかかった場合、学校や園を休む期間の目安は、学校保健安全法施行規則では、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」という事になっています。学校・園によっては、個別にルールを定めている場合もあるため、登校している学校や園に、確認しておいて下さい。

写真AC 学校

社会人の場合、インフルエンザにかかった場合、休む期間にに関して特に決まりはありません。各会社によって、ルールが異なりますので、そのルールに従う形になります。
感染拡大を防ぐために、発熱がなくなってから2日目までが外出自粛の目安ですが、
完全にウィルスがなくなっている保証があるわけではありません。

 

6.特に注意の必要な人

 

インフルエンザかかると、重症化する危険性が高い人や、持病に影響が出る人がいます。慢性呼吸器疾患・慢性心疾患・糖尿病・腎機能障害などを持病として持っている人やステロイドや免疫抑制剤の服用などによって免疫機能が落ちている人、乳幼児や高齢者はインフルエンザが重症化する可能性があります。

 

糖尿病を持病として持っている人は、感染症によって血糖値が急速に上がる可能性や、食事をとれる、とれない等によって血糖値に影響がでる可能性があります。

 

上記の人は、インフルエンザに感染した可能性を感じた場合は、必ず、かかりつけの医療機関を受診して下さい。手洗い、うがい、人ごみを避けるなど、日頃から感染しないように対策しておく事も重要です。

 

<インフルエンザにかかる前にすること>


1.インフルエンザウィルスの感染経路をを知っておく

 

☆飛沫感染


感染者のくしゃみや咳、唾液の飛沫によりウィルスが飛散し、他者がそれを口や鼻から吸い込み感染する事を飛沫感染と言います。飛沫感染が起きやすいのは、電車の中、学校、職場、人がたくさん集まる場所です。

 

☆接触感染


感染者が、自身のくしゃみや咳を手で押さえた際に、手にウィルスが付着し、その手で触った周りの物を、他者が触ります。その手で、自身の鼻や口を触る事で感染する事を接触感染と言います。接触感染が起きやすいのは、電車のつり革や手すり、ドアノブ、電気のスイッチ、リモコン等です。

写真AC 手洗い


 2.具体的な予防方法

 

☆インフルエンザワクチン


インフルエンザワクチンの接種によって、発症を予防できるだけではなく、発症しても症状が軽くすむ可能性が高くなります(重症化を防ぐ)。ワクチンを接種する時期の目安は、流行する1~2か月前ですが、毎年流行する時期が全く同じとは限りません。だいたい、10月下旬から12月頃に接種する目安と考えられます。(遅くても12月末まで)
ワクチン接種した後、効果が発現するまで、だいたい2週間程度かかり、5か月程度効果が持続します。

写真AC ワクチン

しかし、ワクチンは、毎年どのようなウイルスのタイプが流行するかを予測して、製造されているため、予測がはずれている場合は、効かないという可能性もあります。

 

注意!卵アレルギーのある方、持病をお持ちの方は、医師にご相談ください。


☆手洗い・うがい・マスク(物理的な対策)


・インフルエンザ流行時には、物理的にウィルスを洗い流すために、頻繁に手洗い、をしっかりする。手洗いした後は、手をしっかりふいて、手指用アルコール消毒液で消毒する。

手洗いマニュアル |公益社団法人日本食品衛生協会


うがいも、口腔内の清潔、湿度を保つために頻繁に行う。


・口の中や喉、鼻の乾燥を防ぐために、マスクを着用する。口の中や喉、鼻が乾燥すると、菌やウィルスの侵入を防いでいる粘膜が乾燥し、感染しやすくなります。


☆部屋の換気と加湿


部屋を清潔に保つために、換気を行う。インフルエンザは寒く乾燥した環境を好むため、加湿器などを用いて、出来るだけ室温を20℃~25℃、湿度を50~60%程度を保つ。


☆よく手の触れる所を消毒


職場や家のドアノブ・照明のスイッチ・手すり・椅子・テーブル・トイレのレバー・便座など手の触れるところを頻繁に手指用アルコール消毒液で消毒する。

 

☆ゴミ箱


職場や家で、使用済みのマスクや鼻をかんだ後のティッシュなどを捨てるために、蓋つきのゴミ箱を用意しておく。


☆流行時は外出を控える


インフルエンザ流行時は、できるだけ人の多いところへの、むやみな外出を控えた方が良い。高齢者、乳幼児、慢性の持病を抱えた人は、特に外出を控えた方が良い。

写真AC 外出
☆身体を健康に保つ


普段から、バランスの良い食事、適度な運動、睡眠をしっかりとる等で、健康を維持しておく。体力を維持しておく。呼吸器を弱めないために、禁煙しておく事も大事。

 

☆普段から、情報収集をこころがける


流行しはじめた事などを早めに知っておくために、テレビやラジオ、新聞、ネットのニュース等で、情報を意識しておく

 

例えば・・

 

※インフルエンザA型が流行したあと下火になって安心していたら、B型が流行しはじめた。

 

※季節はずれの時期にもかかわらず、インフルエンザの感染者が出始めた。


※自分の地域の学校の、学校閉鎖が出始めた・・等